導入事例インタビュー|介護分野の登録支援機関

10アポから3社、1年で17名が海外から入社。
受け入れ企業開拓を「型」に変えた登録支援機関の記録

社員4名・営業未経験の代表が、24名の内定を取り、約6か月かけて海外から呼び寄せるまで

特定技能の受け入れ企業開拓|10アポから3社の求人票を獲得した登録支援機関の導入事例

初回取材は2026年1月、追加取材は2026年9月(いずれもオンライン)。数値はT氏の営業台帳と当社の納品記録を突き合わせて確認した。在籍状況は2026年9月末時点。

社員4名、代表は営業未経験。介護施設向けに海外から特定技能人材を紹介する関東の登録支援機関が、営業代行のアポイントを使って6か月で24名の内定を取り、その後1年以内に17名を入社させた。内定から入国まで実際に何か月かかったのか。待つ間に何人が辞退したのか。売上が立たない期間をどう乗り切り、払った約236万円は何か月目に戻ったのか。同じ条件で再現したい経営者が確かめたいことを、数字の出どころまで含めて聞いた。

4.1/5.0(導入企業アンケート・有効回答127件・自社集計)

  • 社員4名
  • 営業未経験の代表
  • 全員海外から呼び寄せ
  • 関東の介護施設
18施設
求人票
(60商談中)
24名
内定承諾
(6か月・面接はオンライン)
17名
入社(全員海外から)
(2026年3〜7月)
178日
内定から入社まで
(中央値・約6か月)
※本ページの実績値はスキマグループ合同会社の自社実測と導入企業の台帳を突き合わせたものです(第三者監査なし・分母と期間を併記・計測方法を公開)。紹介手数料・支援委託費は導入企業の申告値で、効果を保証するものではありません。導入520社は2021年4月の設立からの累計取引社数です。
この記事の結論

何が起き、どこに時間がかかったのか

結論

社員4名・営業未経験の登録支援機関(関東・介護分野)が、有効アポ39,300円(税抜)のテレアポ代行を毎月10件、6か月使った結果、60商談から18施設の求人票と24名の内定承諾を得ました。候補者は全員海外在住で、内定から入社までの中央値は178日(約6か月)。2026年3月から7月にかけて17名が入社し、紹介手数料の累計が投資額235万8,000円(税抜)を上回ったのは9か月目でした(スキマグループ合同会社の自社実測と導入企業の台帳・発注期間2025年8月〜2026年1月)。

この記事の要点

  1. 毎月10アポを6か月発注し、60商談から18施設の求人票(30%)と24名の内定承諾を得た。
  2. 候補者は全員海外在住。内定から入社までの中央値は178日(約6か月)で、待つ間に5名が辞退し、1名は在留資格認定証明書が交付されなかった。
  3. 発注開始から7か月は入社がなく売上ゼロ。紹介手数料(税抜510万円)が投資235万8,000円(税抜)を上回ったのは9か月目。
  4. 2026年9月末時点で17名中16名が在籍。支援委託費は1名月3万3,000円(税込)で、毎月の継続収入になっている。
  5. 受入機関が20施設になり、2027年4月の要件改正に向けて支援責任者等を3人体制にする準備を進めている。

この事例の前提条件(自社と比べるための材料)

会社規模社員4名(代表を含む)。登録支援機関として登録、有料職業紹介の許可あり(取材時に登録通知・許可証で確認)
商談した人代表のT氏1人(40代・営業経験なし)
地域東京・埼玉・神奈川・千葉の介護施設
開始時点の受入機関2施設(支援中の特定技能外国人5名)
候補者全員海外在住で常時20名前後(ベトナム・ミャンマーの送り出し機関経由。介護技能評価試験・介護日本語評価試験・日本語試験に合格済み)。面接はオンライン
導入企業の料金紹介手数料33万円、支援委託費 月3万3,000円(いずれも1名あたり・税込)
利用したプランテレアポ代行(有効アポ39,300円・税抜)を毎月10件。商談・面接調整・在留手続きの段取りは自社
集計期間発注は2025年8月〜2026年1月(6か月)。入社は2026年3〜7月。在籍状況は2026年9月末時点

聞き手:佐藤美咲(インタビュアー・構成)/取材:2026年1月・2026年9月(オンライン)/取材先:関東の登録支援機関 代表 T氏(40代)。社名は先方の希望により非公開。

取材に応じてくれたのは、関東で介護施設向けに特定技能人材を紹介する登録支援機関の代表、T氏(40代)。営業の経験はなく、候補者の生活支援と並行して自分で電話をかける日々を送っていた。導入の判断も、商談も、T氏が1人で担っている。

この記事は、6か月分の発注を終えた2026年1月に一度公開し、入社が出そろった9月に追加で取材して書き直したものだ。

「候補者は揃っている。でも受け入れてくれる施設が見つからない。営業代行に払い続けていいのか、正直ずっと迷っていました」

初回取材の冒頭、T氏が最初に口にした言葉。200社以上の立ち上げ現場で、聞き手が何度も聞いてきた言葉と同じだった。


01 導入後の変化

6か月で24名が内定、1年で17名が入社

佐藤

結論から伺います。導入して何がどう変わりましたか。

T氏

6か月の発注で24名の内定が出て、そのうち17名が入社しました。導入前の1年で入社したのは2名です。ただ、数字より大きかったのは先が読めるようになったことです。毎月10アポを発注すると、だいたい3施設から求人票が出る。海外の候補者なので、そこから入社まではおよそ6か月。この見通しが、2か月目から崩れませんでした。

佐藤

毎月ぴったり3施設だったのですか。

T氏

求人票は6か月とも3施設でした。内定は月によって違います。たとえば1月は内定が4名に落ちました。年末年始で、送り出し国の候補者と施設のオンライン面接の日程が組めなかったんです。悪かった月も書いてもらって構いません。良い月だけ並べた資料は、自分が読む側だったら信用しないので。

※当社の納品記録:6か月で計60件納品。うち有効アポ3条件の未達による無償の再納品が2件(60件には再納品後の件数を計上)。

図1 月別の求人票・内定承諾・入社(2025年8月〜2026年7月) 求人票(施設) 内定承諾(名) 入社(名) 発注した6か月(毎月10アポ) 入国・入社(2026年3〜7月) 0246 333333 55554 44333 8月9月10月11月 12月1月2月3月 4月5月6月7月 2025年2026年 合計:求人票18施設/内定承諾24名/入社17名(全員海外から)。2026年2月までは入社0名。 内定から入社しなかった7名(辞退5・不交付1・入国待ち1)は含まない。
読み方:求人票と内定は発注した6か月に集中し、入社はそれぞれの内定からおよそ6か月後に始まる。2025年9月の内定組が2026年3月に入社した。出典:T氏の台帳と当社納品記録。分母=各月10件の有効アポ。
表1 月別の実績(図1の数値)
月有効アポ求人票内定承諾入社
1か月目(2025年8月)10件3施設0名0名
2か月目(9月)10件3施設5名0名
3か月目(10月)10件3施設5名0名
4か月目(11月)10件3施設5名0名
5か月目(12月)10件3施設5名0名
6か月目(2026年1月)10件3施設4名0名
7か月目(2月)———0名
8か月目(3月)———4名
9か月目(4月)———4名
10か月目(5月)———3名
11か月目(6月)———3名
12か月目(7月)———3名
合計60件18施設24名17名

7か月目以降は発注を止めている(理由はT氏の発言を参照)。2026年8月から発注を再開したが、その分は本記事の集計に含めていない。

内定から入国まで、実際に何か月かかったか

佐藤

海外からの呼び寄せは、内定から入社までどれくらいかかりましたか。

T氏

中央値で178日、ほぼ6か月です。雇用契約と支援計画を作って施設に協議会へ入ってもらうまでが3週間。入管で在留資格認定証明書が出るまでが2か月。そのあと送り出し国側の手続きとビザで2か月。入国して、生活の立ち上げと研修を終えて配属されるまでが1か月です。書類の差し戻しが1回あると、すぐ7か月になります。

「4か月くらいで来られます」と言う人もいますが、うちの実績ではそうはなりませんでした。施設長には最初の商談で「入社は早くて半年後です」と伝えています。そのほうが後で信用を失いません。

図2 アポを起点にした日数(中央値・本事例) アポから入社まで 212日(約7か月) 本事例 (全員海外) 在留資格認定証明書申請〜交付 63日 送り出し国の手続き・査証 64日 入国〜配属30日 アポ→商談7日→求人票9日→面接12日→内定6日(ここまで34日) 内定後:雇用契約・支援計画・協議会入会 21日 参考:国内在住者 内定から1〜2か月(一般的な目安。本事例の実績ではない) 0日60120180240 介護分野は、施設が特定技能協議会に入会してからでないと在留資格の申請ができない。 送り出し国側の手続きは国によって異なる。書類の差し戻しがあると7か月以上かかる。
読み方:営業で求人票を取るまでは約1か月だが、そのあと入社まで約6か月かかる。海外から呼び寄せる場合、受け入れ企業開拓のスピードを決めるのは、営業より後ろの工程(在留手続き)だ。出典:T氏の台帳(中央値)。

介護分野は協議会への入会が必要

介護分野で特定技能外国人を受け入れる施設(受入機関)は、「介護分野における特定技能協議会」の構成員になる必要があります。2024年6月15日以降は、在留資格認定証明書の交付申請などの在留諸申請を行う前に入会していることが求められます。入会証明書の発行には、おおむね2週間程度かかるとされています。すでに入会済みの法人でも、証明書に登録されていない事業所で受け入れる場合は、事業所の追加手続きが必要です。

売上ゼロの7か月と、払った約236万円が戻った月

佐藤

投資対効果を、はっきりした数字で教えてください。

T氏

アポは1件39,300円(税抜)で毎月10件。6か月で235万8,000円(税抜)です。紹介手数料はうちの場合1名33万円(税込)で、税抜だと30万円。17名で税抜510万円になります。入社した月に売上を立てる数え方だと、9か月目に払った額を上回りました。

正直に言うと、最初の7か月は売上がゼロでした。アポ代だけが毎月出ていく。内定は積み上がっているのに、通帳は減っていく。4か月目あたりが一番不安でした。海外から呼ぶなら、この期間を耐えられる資金を先に用意しておくべきです。

図3 累計の投資額と紹介手数料(万円・税抜・入社月に計上) 売上が立たない7か月 0200400600 9か月目に逆転 投資 累計235.8万円 紹介手数料 累計510万円 123456 789101112 か月目(1か月目=2025年8月) 投資=39,300円×10件の累計(税抜)。紹介手数料=入社人数×30万円(税込33万円・本人申告)。
読み方:投資は最初の6か月に集中し、売上は内定から約6か月後の8か月目から立ち始める。海外からの呼び寄せでは、この「谷」の深さと長さが資金計画の要になる。注意:紹介手数料はT氏の料金体系による申告値で、当社が保証・平均化した数値ではない。

アポから入社まで、どこで何人減ったか

佐藤

同業の方が一番知りたいのは、途中でどれだけ落ちるかだと思います。

T氏

60商談で求人票が出たのが18施設です。募集は1施設2名から始まるところが多かったので、36名分。オンラインで面接したのが41名で、内定承諾が24名。そこから入社したのが17名です。

減った7名のうち5名は、入国を待っている間の辞退です。2名は家族の事情、2名は待っている間に別の国の仕事に決まって、1名は体調の理由でした。もう1名は在留資格認定証明書が交付されず、1名は9月末の時点でまだ入国待ちです。半年待つと、こういうことは必ず起きます。今は内定のあと月に1回オンラインで面談して、入国までの状況を施設と共有するようにしています。

図4 架電から入社までの件数 架電(逆算) 有効アポ 商談 求人票 募集人数 面接(オンライン) 内定承諾 入社 約1,500〜2,000件(介護のアポ率3〜4%から逆算) 60件 60件 18施設(商談の30%) 36名分(1施設2名が中心) 41名 24名(面接の59%) 17名(内定の71%・全員海外から) 青=施設・件数、橙=人数、緑=入社。内定から入社しなかった7名=辞退5・不交付1・入国待ち1。 架電は当社の介護分野アポ率から逆算した目安で、実数ではない。
見るべき箇所:件数が一番大きく減るのは商談→求人票(60→18)。その次が内定→入社(24→17)で、こちらは入国を待つ約6か月の間の辞退が主な理由。出典:T氏の台帳と当社納品記録。
表2 段階別の件数・転換率・日数(中央値)
段階件数前段階からの割合次の段階までの日数(中央値)
有効アポ60件—商談まで7日(発注から10件そろうまで30日以内)
商談60件100%求人票まで9日(その場で出た施設は18施設中7施設)
求人票18施設30%面接まで12日
面接(オンライン)41名募集36名分に対し114%内定承諾まで6日
内定承諾24名59%入社まで178日(約6か月)
入社17名71%アポから入社まで約212日(約7か月)

当社の介護分野の平均(PLAN A全体)は、求人票の取得まで約60日、内定承諾まで約90日です(2026年8月時点・自社実測)。入社までの日数は、候補者が国内にいるか海外にいるかで大きく変わります。

入社した人は、今も働いているか

佐藤

入社した方は、今も働いていますか。

T氏

9月末で17名中16名が働いています。1名は4月に入社して、4か月目にご家族の事情で帰国しました。施設とも相談して、引き止めはしませんでした。入社から3か月を過ぎた14名は、3か月の時点では全員残っていました。6か月を過ぎたのは3月入社の4名だけですが、4名とも在籍しています。12か月の数字はまだ出ていないので、来年3月以降に出します。

それと、18施設のうち5施設から、2人目以降の追加求人をいただいています。合計で8名分です。施設が満足しているかどうかは、これが一番正直に表れると思っています。

図5 入社後の在籍率と追加求人(2026年9月末時点) 3か月時点の在籍率 6か月時点の在籍率 追加求人が出た施設 100%(対象14名中14名) 100%(対象4名中4名) 28%(18施設中5施設・計8名分) 3か月の対象=2026年6月末までに入社した14名。6か月の対象=3月入社の4名。 退職1名は4月入社・入社4か月目(家族の事情で帰国)。9月末の在籍は17名中16名。 対象人数が少ないため、率は参考値。12か月時点の在籍率は2027年3月以降に追記する。
読み方:追加求人は、施設が「次もこの支援機関に頼みたい」と判断した結果で、紹介元にとっては新規開拓より手間のかからない求人になる。出典:T氏の台帳(在籍・求人)。

紹介手数料のあとに残る収益と、増えるコスト

佐藤

紹介手数料のほかに、入ってくるお金はありますか。

T氏

支援委託費です。うちは1名月3万3,000円(税込)で、在籍16名なので月52万8,000円、税抜で48万円になります。ただ、入社が続くことが見えた6月に、支援担当を1名、常勤で採用しました。人件費が月32万円くらいなので、手元に残るのは税抜で月16万円ほどです。

紹介手数料は1回きりですが、委託費は働いている限り続きます。1名入社すると、税抜で紹介料30万円に、3年で委託費108万円が乗る計算です。支援担当1人が見られる人数には上限がありますが、その範囲で人数が増えれば、1名あたりに残る額は大きくなる。だから定着が、そのまま売上なんです。

図6 入社1名あたりの累計売上(在籍が続いた場合・税抜) 紹介手数料 30万円(税込33万円) 支援委託費 月3万円(税込3万3,000円) 30万円66万円102万円138万円 入社時12か月24か月36か月 T氏の料金(本人申告)で計算。支援担当の人件費などを差し引く前の売上。
読み方:3年在籍すると、委託費の合計(税抜108万円)が紹介手数料(税抜30万円)の3.6倍になる。入国を待つ間の辞退や早期退職は、紹介料だけでなくこの積み上がりを失うことを意味する。
表3 本事例の収支(2026年9月時点)
項目税抜税込計算・出所
アポ代(6か月)235万8,000円259万3,800円39,300円×10件×6か月(当社請求記録)
紹介手数料(17名)510万円561万円1名33万円(税込)×17名(T氏申告)。退職1名は返金期間外
支援委託費(月額)48万円52万8,000円1名3万3,000円(税込)×在籍16名(T氏申告)
支援担当の増員(月額)約32万円—常勤1名の給与と社会保険(T氏申告・2026年6月採用)
差し引き(月額・継続分)約16万円—48万円−約32万円。担当1人あたりの人数が増えるほど拡大

02 導入検討の背景

候補者はいる、施設が見つからない

佐藤

営業代行を検討したきっかけは何でしたか。

T氏

ベトナムとミャンマーの送り出し機関との関係ができて、試験に受かった介護の候補者が常時20名前後いる状態になったんです。でも受け入れ先は月に1施設あるかないか。候補者を待たせている罪悪感が一番きつかった。「日本で働けると聞いたのに、いつになるのか」と毎週連絡が来る。海外の人は内定から来日まで半年かかるので、今すぐ施設を見つけないと、待たせる時間がさらに延びる。営業を何とかしないと、事業以前に人として申し訳ないと思いました。

佐藤

それまでの営業はどうされていましたか。

T氏

自分で電話です。介護施設のリストを買って、支援業務の合間に1日30件くらい。半年で取れたアポは2件で、どちらも「話だけ聞きます」という事務長さんでした。決裁できる方ではないので、求人票は1枚も出ませんでした。

受け入れ企業開拓とは

登録支援機関や人材紹介会社が、特定技能外国人を雇用する企業(介護なら施設)を新たに見つけ、求人票(採用の依頼)を受け取るまでの営業活動を指します。「アポイントが取れること」と「求人票が出ること」の間には、決裁者に会えているかという大きな差があります。

2026年秋、受け入れ先探しが急がれる理由

T氏が焦っていたのは、候補者を待たせていたからだけではない。出入国在留管理庁の速報値(2026年3月末時点)では、介護分野の特定技能1号の在留者数は74,745人で、受入れ見込数126,900人に対する充足率は58.9%。枠はまだ4割ほど残っている。一方、外食業は在留者数47,714人で、受入れ見込数5万人の95.4%に達した。分野によっては、枠が先に埋まり始めている。

図7 受入れ見込数と在留者数(特定技能1号・2026年3月末速報値) 介護 外食業 受入れ見込数在留者数 受入れ見込数在留者数 126,900 74,745(58.9%) 50,000 47,714(95.4%) 出典:出入国在留管理庁(令和8年3月末時点・速報値)。()内は受入れ見込数に対する充足率。
読み方:介護はまだ受け入れの余地があるが、外食業は上限が近い。海外から呼ぶ場合は入社まで約6か月かかるため、枠が残っているうちに動き出す必要がある。

競合も増えている。登録支援機関は全国で1万件を超え、施設には毎日のように営業の連絡が入る。さらに2027年4月1日からは、支援体制の要件が厳しくなり、同じ日に育成就労制度も始まる予定だ。「枠が残っているうちに受け入れ先を増やしたいが、失敗はできない」。体験談を探す経営者の多くは、この状況の中にいる。


03 導入前の状況

「アポ止まり」の正体

佐藤

営業代行は初めてではなかったと聞きました。

T氏

その前に別のテレアポ代行を3か月使いました。アポの件数だけなら月8件くらい来る。でも商談に行くと、担当の方が「上に聞いてみます」で終わる。そもそも外国人を受け入れる気がない施設にも「話だけなら」でアポが入っている。「入社は半年後です」と伝えた瞬間に話が終わる施設も多かった。3か月で求人票はゼロ。それで「営業代行はうちには合わない」と一度あきらめました。

佐藤

当時の困りごとを3つ挙げるとしたら。

T氏

1つ目は、商談相手が毎回バラバラで準備ができないこと。2つ目は、アポの「質」を事前に確かめる手段がなかったこと。3つ目は、自分が営業未経験なので、商談で何を話せば求人票につながるのかが分からなかったことです。3つ目は代行会社のせいではなく自分の問題ですが、当時は全部ごちゃ混ぜになって「営業は向いていない」になっていました。

BEFORE(他社テレアポ代行・3か月)

  • アポ:月8件前後
  • 商談相手:事務担当・現場リーダーが中心、決裁できる方は2割
  • 求人票:0施設
  • 商談の準備:相手が読めず毎回ゼロから

AFTER(川嶋メソッド・6か月)

  • アポ:毎月10件(30日以内に納品)
  • 商談相手:取締役・施設長など役職者、60件中60件
  • 求人票:毎月3施設、計18施設
  • 商談の準備:相手の立場がそろい、用意した型をそのまま実行

04 選定理由・決め手

「できないこと」を先に言われた

佐藤

どこで情報を集めましたか。

T氏

Webで「特定技能 営業代行」と調べて、比較記事をいくつか読みました。ただ、どの記事も「アポが何件取れるか」の話で、求人票まで何件かかるかを書いているところはほとんどなかった。最終的に問い合わせたのは、知り合いの登録支援機関から「特定技能専門のところがある」と聞いたからです。

佐藤

一度あきらめた営業代行に、なぜもう一度賭けようと思えたのですか。

T氏

最初の電話で、こちらの状況を一通り聞かれたあとに「介護ならアポ率は3〜4%で、分母は架電数です。10アポ発注いただければ30日で納品しますが、うちは大量には出せません。それと、海外からの方なら入社は半年先になるので、その前提で受けてくれる施設を選びます」と先に言われたんです。前の会社は「いくらでも取れます」だったので、逆に信用できました。

佐藤

比較検討はされましたか。

T氏

汎用の営業代行を2社、Webで見ました。月額固定で40〜50万円、業種は問わず。悪くはないのでしょうけど、うちは介護施設の施設長と特定技能の話ができる人に電話してほしかった。「介護」「特定技能」「施設長」の3つが全部分かる会社かどうか。それが自分の判断軸でした。

佐藤

最後まで迷ったポイントは。

T氏

金額です。1件39,300円は高い。10件で39万3,000円。前の代行は月20万円で8件だったので、1件あたりは倍以上です。しかも海外の候補者なので、払ってから売上になるまで半年以上ある。決め手になったのは、「有効アポの3条件」が契約書に書いてあって、条件を満たさなければ無償で再納品、納品0件の月は請求0円と明記されていたこと。こちらのリスクが下がる。それと、担当の方が「うちが取ったアポで求人票が出なければ、それはうちの選び方の問題です」と言い切ったことです。数字で責任を取る姿勢に、この人たちなら一緒にやれると思いました。

有効アポの3条件(当社の納品基準)

①受入を実現したい意向が相手自身の言葉で確認できる ②課題(人手不足の内容・時期)が言語化されている ③投資判断ができる立場(取締役・施設長・法人本部の決裁者)である。3条件を満たさないアポは無償で再納品します。定義の全文は特定商取引法に基づく表記に記載しています。

図8 なぜ「相手の立場がそろう」と商談の型が使えるのか ① 受入の意向相手自身の言葉で確認 ② 課題の言語化人手不足の内容と時期 ③ 決裁できる立場 相手の立場がそろう 話の流れがほぼ同じ =準備が効く 型1:課題の深掘り 型2:制度と負担の説明 型3:候補者の提示→求人票
構造:アポの選び方が固定されると商談相手のタイプがそろい、営業未経験者でも同じ型で進められる。T氏が「想定どおりに進んだ」と話したのは、この構造による。

05 導入・活用の実態

どの施設に、何を聞かれ、なぜ断られたか

佐藤

初月の実際の流れを教えてください。

T氏

架電の前に、私と研修担当の方で60分ほど商談のロープレをしました。そのうえで10アポを発注して、30日以内に10件全部届きました。相手は取締役や施設長といった役職者ばかりで、それだけでも前とは違いましたが、もっと驚いたのは話の流れがほとんど同じだったことです。どの施設も「外国人の受け入れは決めている。ただ日本語と定着が心配」というところから始まる。だから、用意した型どおりに商談が進みました。

佐藤

「用意した型」とは何ですか。

T氏

川嶋メソッドの営業研修で教わった流れです。最初の15分は施設の課題だけを聞いて、売り込まない。次に、制度のメリットだけでなく、支援の義務や委託費用、入社まで半年かかることなどの負担を先に話す。そのうえで候補者を1〜2名、オンライン面接の録画や自己紹介動画で顔が見える形で紹介して「まず面接だけしませんか」で求人票をいただく。この3段階を、毎月10回ほぼ同じ手順で繰り返しました。

どんな施設にアポが入ったか——受け入れ済みの施設と、まだの施設

佐藤

アポの相手は、すでに外国人を受け入れている施設でしたか。

T氏

半分弱はそうでした。60商談のうち22件が、すでに特定技能を受け入れている施設です。受け入れ済みの施設は制度を知っていて協議会にも入っているので、話も手続きも早い。22商談で9施設から求人票が出ました。まだ受け入れていない施設は38商談で9施設。協議会への入会から始まるので時間はかかりますが、決まれば支援もうちに任せてもらえる。どちらも外せないと思っています。

図9 施設の受け入れ状況別の求人票獲得率(60商談) 受け入れ済みの施設22商談 まだ受け入れていない施設38商談 41%(9施設) 24%(9施設) 受け入れ済み:協議会に入会済みで手続きが早い。別の支援機関がついていることが多く、乗り換える理由が要る。 未受け入れ:協議会の入会から始まり時間がかかる。決まれば紹介と支援をまとめて任されやすい。
出典:T氏の台帳(受け入れ状況は介護分野の協議会構成員名簿で確認)。率は件数が少ないため、分野・地域が変われば大きく動く。

施設長に聞かれたことと、その答え方

佐藤

商談では、施設長から何を聞かれましたか。

T氏

商談メモを数えてみたら、一番多いのは日本語で、60商談中52回でした。次が費用の総額で47回、定着や引き抜きが39回、夜勤が28回、人員配置基準が21回です。海外の方なので「いつ来られるのか」もほぼ毎回聞かれます。この6つは、聞かれる前にこちらから資料で答えるようにしました。

図10 施設長から出た質問(60商談中、その質問が出た回数) 日本語は通じるか 費用の総額はいくらか すぐ辞めないか・引き抜き 夜勤に入れるか 人員配置基準に入るか 52回47回39回28回21回 出典:T氏の商談メモ(1商談で複数の質問が出た場合はそれぞれ数えている)。入社時期の質問は集計外。
読み方:上位3つ(日本語・費用・定着)は、ほぼすべての商談で出る。商談の前に資料で答えておくと、残り時間を課題のヒアリングに使える。
表4 質問ごとのT氏の答え方
質問T氏の答え方
日本語は通じるか介護の特定技能は、介護技能評価試験と介護日本語評価試験の合格に加え、日本語能力試験N4以上などが要件。実際の会話力はオンライン面接で確かめてもらい、面接の前に候補者の自己紹介動画を送る。
いつ来られるのか海外からの場合、内定から入社までは早くて約6か月。協議会への入会、在留資格認定証明書、送り出し国の手続きの順に進むことを、工程表で見せる。
費用の総額はいくらか紹介手数料33万円・月額の支援委託費3万3,000円(いずれも税込)・渡航費や住居の初期費用を1枚の表にして渡す。誰が何を負担するかも最初に決める。
すぐ辞めないか・引き抜き入国までの月1回のオンライン面談と、入社後の面談記録を施設と共有すること、母国語で相談できる窓口があることを説明する。辞退や退職が出た場合も事実をそのまま伝える。
夜勤に入れるか特定技能では夜勤に入れる。ただし最初の数か月は、日本人職員と組む形を勧めている。
人員配置基準に入るか介護の特定技能1号は、就労を始めた時点から人員配置基準に算入できる。

訪問介護の事業所からは「訪問系サービスに従事できるか」も聞かれた。2025年4月から、初任者研修の修了や原則1年以上の実務経験などの要件を満たせば従事できるが、海外から来たばかりの候補者は実務経験の要件を満たさないため、T氏は「すぐには難しい」とそのまま伝えたという。制度の詳細は厚生労働省の最新の案内で確認してほしい。

求人票が出なかった42施設は、なぜ断ったのか

佐藤

逆に、求人票が出なかった施設は、どんな理由でしたか。

T氏

一番多いのは「来年度以降に考えたい」で14施設。次が「すでに別の支援機関と取引がある」の11施設。「法人本部の判断で止まった」が8施設、「費用が予算に合わない」が6施設、「職員寮などの住まいが用意できない」が3施設です。来年度以降と言われた14施設には、海外から呼ぶと半年かかることも踏まえて、予算を組む前の秋のうちにもう一度連絡することにしています。

図11 求人票が出なかった42施設の理由(主な理由を1つに分類) 来年度以降に検討したい 別の支援機関と取引中 法人本部の判断で停止 費用が予算に合わない 住まいの用意が難しい 14施設11施設8施設6施設3施設 出典:T氏の商談メモ。60商談−求人票18施設=42施設。
読み方:「来年度以降」は断りではなく時期の問題で、入社までの半年を逆算して早めに再接触すれば求人票につながる余地がある。「別の支援機関と取引中」は、乗り換える理由(支援の質や対応言語)を示せるかが分かれ目になる。

手続きでつまずいたこと

佐藤

制度や手続きで、つまずいたことはありましたか。

T氏

一番大きかったのは協議会です。介護は、施設が協議会に入っていないと在留資格の申請ができません。入会証明書が出るまで2週間くらいかかる。最初の2施設はそれを知らずに申請書類を先に作ってしまって、1か月近く遅れました。もともと半年かかるところに1か月上乗せです。今は求人票をいただいたその日に、施設長に協議会の入会をお願いしています。

もう1つは許可番号です。紹介手数料をいただくには、登録支援機関の登録とは別に有料職業紹介の許可が要ります。施設長から「許可番号を見せてください」と言われたことが3回あって、その場で答えられなかった。今は名刺の裏に、登録支援機関の登録番号と有料職業紹介の許可番号の両方を載せています。在留資格の申請書類は行政書士さんにお願いしていて、うちは支援計画と雇用条件の説明を担当する、という分担です。

佐藤

導入直後に苦労したことはありませんでしたか。

T氏

アポが10件まとまって来るので、商談の日程をさばくのが大変でした。支援業務と重なる週は2日続けて商談、ということもありました。あと、初月に1件だけ決裁できる方が同席していないアポがあって、3条件を満たさないということで無償で差し替えてもらいました。不満はありませんが、こちらも商談の記録をきちんと残す必要がありました。

受け入れ企業開拓の再現手順

1

対象施設の選別

介護施設に架電し、有効アポの3条件を満たす施設だけをアポイントとして納品する。介護のアポ率は3〜4%(分母=架電数・自社実測)。

2

10アポの発注と納品

最小10件を発注し、30日以内に納品を受ける。本事例は6か月で60件、相手は全件が取締役・施設長などの役職者。

3

型どおりの商談

課題を聞く、制度と負担(入社まで約6か月かかることを含む)を先に説明する、候補者を提示する、の3段階を固定して進める。

4

求人票の獲得と協議会の入会依頼

本事例は60商談で18施設から求人票を獲得。求人票を受け取った日に、介護分野の特定技能協議会への入会手続きを施設に依頼する。

5

面接・内定承諾・入国・入社

海外からの呼び寄せは、内定から入社まで中央値178日(約6か月)。入国までは月1回のオンライン面談で状況を施設と共有し、1年で17名が入社。

「うちの分野・地域・候補者でも同じ流れが組めるか」を確認したい方へ

現状を伺い、想定できるアポ率と、求人票から入社までの日数を分母つきでお伝えします。無理な営業はしません。


再現性

前提が違うと、数字はどう変わるか

この事例の数字は、冒頭の前提条件のもとで出たものだ。条件が違う会社が同じ結果を期待すると、資金計画を誤る。T氏と当社の実測から、条件ごとの違いを整理する。

国内在住の候補者がいる場合
技能実習修了者や留学生などの在留資格変更なら、内定から入社までは1〜2か月が一般的な目安。売上が立たない期間は、本事例の7か月より大幅に短くなる。
地方の施設が中心の場合
介護のアポ率(3〜4%)は地域で大きく変わらない(自社実測)。住まいの用意や空港からの移動など、受け入れ準備の負担を商談で先に確認しておく。
候補者がまだいない場合
求人票を取っても面接に進めず、施設の信用を失う。候補者の確保を先に進めるか、求人票の獲得時期を候補者の準備に合わせる。
商談できる人がいない場合
テレアポ代行は商談を自社で行う前提。アポ取得から商談・基本契約・求人票獲得までを任せるなら、PLAN A(完全成果報酬)が合う。
介護以外の分野の場合
アポ率は分母=架電数で建設3〜4%、宿泊・ビルクリーニング2〜3%、自動車運送2〜3%、工業製品製造0.5〜1%(自社実測)。同じ10アポでも必要な架電量が変わる。

これから

2027年4月以降も、このやり方は通用するか

受け入れ先を増やすことと、増えた受け入れ先を支援しきることは別の問題だ。出入国在留管理庁によると、2027年4月1日から、支援を行う事務所ごとに常勤の役員または職員から支援責任者と支援担当者を選任することが必要になる。登録支援機関が支援業務の委託を受けられる受入機関は、支援責任者等1人あたり10機関未満になり、支援できる外国人も1人あたり50人未満とされる。

T氏の受入機関は、導入前の2施設に新しい18施設が加わって20施設になった。1人で見られるのは9機関までなので、支援責任者等は3人必要になる。

図12 受入機関の数と、2027年4月以降に必要な支援責任者等の人数 1人2人3人4人 091827 受入機関の数 導入前 2施設(1人) 導入後 20施設(3人) 支援責任者等1人あたり10機関未満(2027年4月1日施行)。例:25機関なら3人が必要。
読み方:受け入れ先が9機関、18機関、27機関を超えるたびに、常勤の支援責任者等を1人ずつ増やす必要がある。営業で受け入れ先を増やす計画は、採用計画とセットで立てる。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人への支援体制に係る要件の改正について」。
佐藤

7か月目から発注を止めたのはなぜですか。

T氏

2つ理由があります。1つは資金です。海外の人は内定から入社まで半年かかるので、その間は売上が立たない。24名の内定が出た時点で、入社が始まるまでは追加の投資を止めようと決めました。もう1つは支援の手です。入社が一気に続くと、支援が回らなくなる。6月に支援担当を採用して、入社した人の生活が落ち着いたのを見てから、8月に発注を再開しました。

佐藤

2027年に向けて、何を準備していますか。

T氏

代表の私と、もともといた担当、6月に採用した担当の3人を支援責任者等にする予定です。正直、営業がうまくいくほど人の手当てが追いつかなくなる。受け入れ先を増やすペースは、支援する人を採れるペースに合わせるしかないと思っています。


数字の根拠

この記事の数字はどこから来ているか

本記事の事例の数値は、スキマグループ合同会社の自社実測とT氏の台帳を突き合わせたものだ。第三者機関の監査は受けていない。読者が判断できるよう、分母と期間を表にまとめる。

表5 数値の出所
数値値分母・期間出所
有効アポの納品60件(再納品2件)毎月10件・2025年8月〜2026年1月当社納品記録
求人票(本事例)18施設60商談T氏台帳+当社記録
内定承諾・入社24名・17名入社は2026年3〜7月T氏台帳
入社しなかった7名辞退5・不交付1・入国待ち12026年9月末時点T氏台帳
各段階の日数中央値本事例の全件T氏台帳
在籍状況・追加求人16/17名・5施設2026年9月末時点T氏台帳
紹介手数料・支援委託費33万円・月3万3,000円1名あたり・税込T氏申告(保証なし)
投資額235万8,000円39,300円×10件×6か月(税抜)当社請求記録
求人票獲得率(全社平均)65%2026年6月・分母=当社が代行または同席した商談数当社自社実測
アポ取得率(介護)3〜4%分母=架電数当社自社実測
導入企業評価4.1/5.0導入企業アンケート・有効回答127件当社集計
導入実績520社2021年4月〜の累計取引社数当社集計

計測方法・定義の全文:実績数値の計測方法/月次の推移:月次実績レポート

公的資料(一次資料)

  1. 出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年3月末時点・速報値)」——介護・外食業の在留者数、受入れ見込数、充足率
  2. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人への支援体制に係る要件の改正について(令和9年4月1日施行)」——支援責任者等の選任、受入機関数の上限
  3. 厚生労働省「「介護分野における特定技能協議会」手続きの流れ」——在留諸申請前の協議会入会、入会証明書

選び方

受け入れ企業開拓で営業代行を使うなら、何を確認すべきか

T氏の事例が示すのは、営業代行の成否が「アポの件数」ではなく「アポの定義」と「アポのあとの工程」で決まるということだ。登録支援機関が営業代行を比べるときに、現場で見てきた確認点を5つに絞る。

  • 業界の専門性——介護施設の施設長と、特定技能の支援義務や委託費用、協議会の手続きの話ができる人が電話しているか。
  • 料金と0円になる条件——成果報酬か固定か。納品0件の月に請求が発生しないか。
  • 有効アポの定義が公開されているか——「決裁者・意向・課題」の基準が契約書に書かれているか。
  • 実測データの開示——分母と期間つきの数値と、下がった月の数値も公開しているか。
  • アポのあとの工程——求人票獲得までを任せられるか、自社商談が前提か。海外から呼ぶ場合の入社時期を前提に、施設を選んでくれるか。

この5点で複数社を並べて比べた記事は、特定技能の営業代行おすすめ比較にまとめている。月100件以上の大量アポが必要な場合や特定技能以外の商材、最安値を最優先する場合は、コール課金型・汎用型の営業代行のほうが向いている。

「アポの数を毎月どんどん増やしたい会社には向かないと思います。うちは10件を確実にさばくのが精一杯で、それで十分に回りました。海外から呼ぶなら、半年分の資金と支援の手を先に用意できない会社も厳しい。逆に、商談を全部任せたい会社は求人票まで代行してもらうプランのほうが合うはずです。自分で商談する気があって、候補者がすでにいるなら、テレアポ代行で十分です」

T氏が「合わない会社」として挙げた条件

同じ介護分野で受け入れ企業開拓に取り組む導入企業の声

※社名は非公開。評価は5段階(導入企業アンケート・有効回答127件・平均4.1・自社集計)。実名での掲載許諾を得た声は導入企業の実名の声に掲載しています。

登録支援機関 代表
関西|介護分野
他社を3社試して、商談相手のタイプが毎回バラバラでした。切り替えてからは先方から「特定技能の受け入れを考えていて」と切り出してくれる。10商談中5社から求人票をいただけました。
5/10
求人票/商談
3社→1社
代行の乗換え
登録支援機関 営業部長
東海|介護分野
営業担当が私1人で月5アポが限界でした。導入後は候補者対応に集中でき、4か月で月7社と契約。できないことは「できない」と先に言ってくれるので、社内説明がしやすいです。
月7社
契約
4か月
到達期間
登録支援機関 代表
北海道|介護分野
地方だから無理だと思っていましたが、初月から道内の介護施設3件と契約。繁忙期に返信が遅いことがあり星は4つですが、リモートで商談同席まで対応してくれるのは助かっています。
3件
初月の契約
オンライン
商談形式

対応範囲

対応エリア・対応分野

本事例は関東の介護分野だが、川嶋メソッドは特定技能の各分野・全国47都道府県に対応している。アポ・商談・報告はオンラインで完結する。

東京都/大阪府/愛知県/神奈川県/福岡県/埼玉県/千葉県/兵庫県/広島県/静岡県/北海道/沖縄県/京都府/茨城県/宮城県/栃木県/新潟県/岐阜県/熊本県/三重県/岡山県/長野県/群馬県/鹿児島県/福島県/長崎県/山口県/愛媛県/石川県/大分県/山形県/佐賀県/富山県/香川県/岩手県/秋田県/宮崎県/滋賀県/徳島県/福井県/青森県/山梨県/高知県/奈良県/島根県/鳥取県/和歌山県


よくあるご質問

受け入れ企業開拓と営業代行について、よくある質問

特定技能の受け入れ企業開拓を営業代行に任せると、どのくらいの成果が見込めますか?

本事例では、毎月10アポを6か月発注し、60商談から18施設の求人票と24名の内定承諾を得ました。候補者は全員海外在住で、その後1年以内に17名が入社しています(スキマグループ合同会社の自社実測と導入企業の台帳・発注期間2025年8月〜2026年1月)。全社平均の求人票獲得率は65%(2026年6月・分母=当社が代行または同席した商談数)ですが、分野・地域・候補者の状況で変動します。効果を保証するものではありません。

海外から呼び寄せる場合、内定から入社までどのくらいかかりますか?

本事例の中央値は178日(約6か月)でした。内訳は、雇用契約・支援計画の作成と協議会への入会が21日、在留資格認定証明書の申請から交付までが63日、送り出し国側の手続きと査証の取得が64日、入国から配属までが30日です。書類の差し戻しや送り出し国の手続きによっては7か月以上かかることもあります。

アポイントから入社まで、全体で何日かかりましたか?

本事例の中央値は、アポから商談まで7日、商談から求人票まで9日、求人票から面接まで12日、面接から内定承諾まで6日で、ここまでが34日です。内定から入社までが178日のため、アポから入社までは約212日(約7か月)でした。

介護分野では、受け入れる施設が協議会に入会する必要がありますか?

はい。介護分野で特定技能外国人を受け入れる施設(受入機関)は、介護分野における特定技能協議会の構成員になる必要があります。2024年6月15日以降は、在留資格認定証明書の交付申請などの在留諸申請を行う前に入会していることが求められ、入会証明書の発行にはおおむね2週間程度かかるとされています。

内定を出した24名のうち、入社しなかった人はいましたか?

7名が入社していません。入国を待つ間の辞退が5名(家族の事情2名、他国での就職2名、体調1名)、在留資格認定証明書が交付されなかった人が1名、2026年9月末時点で入国待ちが1名です。海外からの呼び寄せでは、内定から入社までの約6か月の間に辞退が出ることを前提に計画する必要があります。

投資対効果はどう計算していますか?

投資額は有効アポ39,300円(税抜)×10件×6か月=235万8,000円(税抜)です。紹介手数料(導入企業の料金で1名33万円・税込、税抜30万円)を入社月に計上すると、17名で税抜510万円、約2.2倍です。最初の7か月は入社がなく売上が立たず、累計が投資額を上回ったのは9か月目でした。当社が保証する数値ではありません。

紹介手数料のほかに、どんな収益が続きますか?

登録支援機関の場合、入社後は支援委託費が在籍している限り毎月発生します。本事例では1名月3万3,000円(税込・本人申告)で、在籍16名で月52万8,000円(税抜48万円)です。一方で支援担当を1名増員しており、人件費(月約32万円)を差し引いた残りは税抜で月16万円ほどでした(2026年9月時点)。

入社した人は定着していますか?

2026年9月末時点で、17名中16名が在籍しています。入社3か月を過ぎた14名は全員が3か月時点で在籍し、入社6か月を過ぎた4名も全員在籍しています。退職した1名は入社4か月目に家族の事情で帰国しました。12か月時点の数値は2027年3月以降に追記します。18施設のうち5施設からは、2人目以降の追加求人(計8名分)が出ています。

2027年4月の要件改正で、何が変わりますか?

出入国在留管理庁によると、2027年4月1日から、支援を行う事務所ごとに常勤の支援責任者・支援担当者を選任することが必要になり、登録支援機関が支援業務の委託を受けられる受入機関は支援責任者等1人あたり10機関未満になります。本事例の導入企業は受入機関が20施設になったため、3人体制で準備しています。

この数字は第三者調査ですか?

いいえ、スキマグループ合同会社の自社実測と導入企業の台帳を突き合わせた数値です。第三者監査は受けていません。分母・期間・計測方法を公開し、下がった月の数値も掲載しています。検証方法は実績数値の計測方法のページをご覧ください。

有効アポの定義は何ですか?

①受入を実現したい意向が相手の言葉で確認できる ②課題(人手不足の内容・時期)が言語化されている ③投資判断ができる立場(取締役・施設長など)の3条件を満たすアポイントです。3条件を満たさないアポは無償で再納品します。

料金はいくらですか?

テレアポ代行は有効アポ1件39,300円(税抜)、最小10件です。納品0件の月は請求0円です。求人票獲得まで代行するPLAN Aは完全成果報酬65万円/求人票1社(税抜)です。課金条件の詳細は特定商取引法に基づく表記をご確認ください。

介護以外の分野でも受け入れ企業を開拓できますか?

はい。アポ取得率は分母=架電数で介護3〜4%、建設3〜4%、宿泊・ビルクリーニング2〜3%、自動車運送2〜3%、工業製品製造0.5〜1%(自社実測)です。分野により必要な架電量が変わります。

自社に営業担当がいなくても導入できますか?

テレアポ代行は商談を自社で行う前提です。商談も含めて任せたい場合は、アポ取得から商談・基本契約・求人票獲得までを代行するPLAN Aをご検討ください。本事例の代表は営業未経験でしたが、商談相手の立場がそろっていたため、用意した型どおりに商談を進められたと話しています。

どんな会社には向いていませんか?

月100件以上の大量アポが必要な会社、特定技能以外の商材、最安値を最優先する会社には、コール課金型・汎用型の営業代行が向いています。


取材を終えて

インタビュアーの覚え書き

T氏の話で最も印象に残ったのは、成功の理由を「自分の営業力」と一度も言わなかったことだ。何度も出てきたのは「相手がそろっていた」「型どおりに進んだ」「先に負担を言われた」という言葉だった。受け入れ企業開拓に悩む経営者の多くは、営業力が足りないと自分を責める。しかしこの事例の数字は、問題が「誰と会うか」にあったことを示している。

同時に、この事例のもう1つの主役は「待つ時間」だった。海外から呼ぶ限り、内定から入社までの約6か月は短くならない。T氏はその間の売上ゼロを資金で耐え、辞退が出ることを前提に月1回の面談を続け、協議会の入会を求人票の当日に頼むことで1か月の遅れを取り戻した。営業代行がそろえるのは商談の相手までで、求人票を出してもらうのも、入国まで待たせずにつなぐのも、入社後に定着させるのも経営者自身だ。その分担が明確だったことが、ペースが崩れなかった理由だと私は見ている。

佐藤 美咲(外国人材紹介会社専門ライター)

インタビュアー・構成

佐藤 美咲(さとう みさき)

外国人材紹介会社専門ライター

  • 登録支援機関200社以上の立ち上げに関与
  • 営業体制のゼロイチ構築を100社以上で支援
  • 飲食料品製造業・介護・建設の現場に精通

登録支援機関200社以上の立ち上げに深く関与し、「ゼロからイチ」が生まれる瞬間を数えきれないほど目の当たりにしてきた人物。飲食料品製造業・介護・建設など業界別の特定技能人材紹介の現場を熟知する実務派ライター。

とりわけ、経営者が誰にも打ち明けられない本音──「この営業代行に払い続けて本当にいいのか」──といった静かな葛藤に長年寄り添ってきた存在。成功と停滞を分ける"決定的な分岐点"を冷静かつ丁寧に観察し続けてきた。

100社以上の企業において営業体制のゼロイチ構築を現場レベルで支援。現在は「次の一歩を踏み出そうとしている経営者」に実践知を届けるべく、記事執筆・コンテンツ制作・監修を通じた伴走支援を行っている。

初回公開: / 最終更新:

受け入れ企業開拓・営業の型

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テレアポ代行 有効アポ1件あたり

¥39,300

税抜・最小10件・納品0件の月は0円

☎ 050-1720-6000

月〜木 11:00〜19:00(金土日祝休み)