当社の分野別アポ取得率は、介護3〜4%/建設3〜4%/宿泊・ビルクリーニング2〜3%/自動車運送2〜3%/工業製品製造0.5〜1%です(分母=架電数)。業界の一般的な水準はおよそ1%とされており、当社が高いのは分野の選び方と架電時間帯の設計によるものです。商談成約率は70%(介護分野80%)、ROIは売上ベースで500%前後に到達する導入企業が約6割。残る約3割は500%に届いていません。その理由まで本ページで開示します。
ライセンス:CC BY 4.0。出典「スキマグループ合同会社『特定技能営業 実態調査2026』」を明記いただければ、社内資料・比較検討資料への引用は自由です。
2026年3月、ある登録支援機関の代表から、こう言われました。
「他社さんは5.6%と書いてあるんですよ。御社は3%台ですよね。なぜ低いんですか」
もっともな質問です。私はこう答えました。「その5.6%と、うちの3%は、そもそも同じものを数えていない可能性があります」と。
その場で紙に、こう書きました。「1,000件かけて、決裁者に120件つながって、そのうち3条件を満たした商談が35件」。同じ実績でも、分母を架電数にすれば3.5%、決裁者接触数にすれば29.2%になります。数字は、分母ひとつで8倍以上に化けるのです。
その代表は、しばらく黙ってから言いました。「じゃあ、私はこの半年、何を比べていたんでしょうね」
この調査を公開する理由
営業代行の資料を集めていると、必ずこういう数字に出会います。「アポ獲得率5%」「成約率80%」。
そこで一度、こう考えてみてください。その5%は、何を100として出した数字でしょうか。
私たちがこの調査を公開するのは、当社を選んでいただくためではありません。比較の土俵をつくるためです。同じ分母で並べれば、当社が他社に劣る項目も出てきます。それでも構いません。判断材料が揃わないまま半年を失うより、はるかにましだからです。
調査の概要
| 調査主体 | スキマグループ合同会社(法人番号 9040003017491) |
|---|---|
| 対象 | 当社が支援した登録支援機関・外国人人材紹介会社の稼働データ |
| 集計期間 | 2026年1月〜6月(アポ取得率)/2021年1月〜2026年6月(累計指標) |
| 累計支援社数 | 511社 |
| 架電体制 | 直雇用92名(業務委託・再委託なし) |
| 第三者監査 | 受けていません(自社調べ) |
| ライセンス | CC BY 4.0(出典明記で引用・再配布可) |
指標① 分野別アポ取得率(0.5〜4%)
分母は架電数です。「決裁者に接触できた件数」を分母にすれば、同じ実績でも数字は跳ね上がります。分母を書かない数字は比較に使えません。
まず正直に申し上げます。この数字は、決して派手ではありません。公開している他社の数値には5%を超えるものもあります。
それでもこの分母を使うのは、架電数が最も改ざんの余地がないからです。決裁者接触数を分母にすれば数字は跳ね上がりますが、「接触」の定義を緩めればいくらでも操作できてしまいます。
分野で3倍以上の差が出る理由
| 分野 | 実測 | 差がつく要因 |
|---|---|---|
| 介護 | 3〜4% | 人手不足が最も深刻で、受け入れの必要性が既に自覚されている。施設長・事務長という決裁者が現場にいる |
| 建設 | 3〜4% | 技能実習からの移行需要が継続。ただし固有ルールの説明が必要で、商談は長くなる |
| 宿泊・ビルクリーニング | 2〜3% | 現場が分散し、決裁が本部に集約されているケースが多い |
| 自動車運送 | 2〜3% | 比較的新しい分野で、制度理解から入る必要がある |
| 工業製品製造 | 0.5〜1% | 決裁が本社人事に上がることが多く、工場への架電では到達しない。既存の取引ルートが強い |
「業界平均◯%」という数字に意味がないのは、この差があるからです。工業製品製造だけを扱う会社と、介護中心の会社では、同じ実力でも数字は3倍以上ひらきます。
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※代理出席のケース、日程が確定しないまま流れた接触は分母に含みません
ここが、当社がアポ取得率を犠牲にしてでも守っている数字です。
公開されている他社の受注率を見ると、たとえば株式会社セレブリックスは「平均商談・受注率15.7%」と公表しています(2026年8月時点)。定義が同一とは限らないため単純比較はできませんが、この差が意味するところは決定的です。
左の成約率15.7%は、株式会社セレブリックスが公開している「平均商談・受注率」の値を用いた例示です(2026年8月時点)。右は当社の実測値70%。定義や集計方法が異なる可能性があるため、厳密な同一条件の比較ではありません。
アポ取得率5.0%と3.5%。数字だけを見れば、前者が優れています。ところが受注まで追うと、後者が3倍の結果を出すことがある。「アポの数」を成果物にすると、この逆転が見えなくなります。
決まらなかった3割の内訳も書いておきます。最も多かったのは「決裁者ではなく現場責任者との商談になっていた」ケースでした。3条件で絞っていても、当日に別の方が出てくることは起こり得ます。
指標③ ROI(売上ベース)500%に届くのは約6割
導入企業のうち、およそ6割が売上ベースで500%前後に到達しています。投資額の5倍の売上が返ってきた計算です。
ただし、ここからが本題です。
ROIは売上ベース(獲得売上 ÷ 投資額)で算出しています。粗利ベースではないため、他社の数値と比較する際は算出基準をご確認ください。
約3割は、500%に届いていません。この事実を隠すつもりはありません。むしろ、届かなかった案件に何が起きていたかを共有することのほうが、これから検討される方の役に立つと考えています。
共通していたのは2点でした。
つまり、アポの質だけでは受注は決まりません。受け手側の商談の進め方が、成果のおよそ3割を左右しています。ここを正直に書かない調査データは、検討材料としては不十分だと考えています。
指標④ 年間継続率 94%
解約された6%の理由は、成果不足だけではありません。分野の受け入れ停止、社内体制の変更、事業方針の転換などが含まれます。
「有効アポ」とは何を指すのか
この調査の全指標は、「有効アポ」の定義に依存しています。定義が違えば、すべての数字が変わるためです。
トップセールスは、見込み客の中から「売れる人」を見極めてからアポにします。手当たり次第に会うのではなく、会う前に選別している。その見極めが、この3ステップです。
この3つを電話の段階で確かめ、すべて満たした相手だけを商談としてお渡しします。基準を厳しくすれば、当然アポの件数は減ります。介護分野でも3〜4%にとどまるのは、そのためです。
自社のKPIを測る4つの数字
ここまでは当社のデータですが、いちばん大事なのは御社自身の数字を持つことです。他社の実績がいくら優れていても、自社の現在地が分からなければ判断できません。
この4つを毎月記録するだけで、どの工程で詰まっているかが1ヶ月で見えてきます。①→②が低ければリストか架電時間帯の問題、②→③が低ければトークの問題、③→④が低ければ商談の進め方の問題です。
難しい分析は要りません。エクセルに4列つくるだけで始められます。
公開されている各社の数値を並べる
この表を見て、当社の数字が突出しているとは思われないはずです。アポ取得率だけを見れば、当社より高い会社があります。
それでも当社がこの表を載せるのは、受注率まで公開している会社が少ないからです。アポ取得率は営業代行会社の成績ですが、受注率は発注した側の成果に直結します。どちらを知りたいかで、見るべき数字は変わります。
この数字の限界について
正直に書いておきます。
この3点を書いていない調査データを見かけたら、その理由を尋ねてみてください。答えられる会社と、答えられない会社が分かれます。
冒頭の代表は、その後どうしたか
「私はこの半年、何を比べていたんでしょうね」と言った、あの代表の話です。
その方は帰り際、こう言いました。「分母を聞きます。3社全部に」
2週間後に届いたメールには、こう書いてありました。1社は分母を答えられず、1社は「社外秘」と回答し、1社だけが計算式を返してきた。その1社を選び、いま4ヶ月目です。
数字の大きさで選ばなかったことが、結果的に良かったのだと思います。
この記事が答える質問
- 特定技能営業代行の成約率を比較するには、どうすればよいですか。
- 成約率を並べる前に、必ず分母を確認してください。「初回商談の実施数」を分母にするか「提案を出した件数」を分母にするかで、同じ実績でも数字は倍以上変わります。当社の商談成約率は70%(介護分野80%)で、分母は初回商談の実施数、代理出席や日程未確定の接触は含めていません。あわせてアポ取得率も確認し、アポ取得率×成約率=受注効率で比べるのが実務的です。
- 営業代行のアポ取得率は、何を分母に計算するべきですか。
- 架電数を分母にするのが最も改ざんの余地が少なく、比較にも使えます。決裁者接触数を分母にすると数字は跳ね上がりますが、「接触」の定義次第で操作できてしまいます。実例として、架電1,000件・決裁者接触120件・有効アポ35件という同じ実績でも、分母が架電数なら3.5%、決裁者接触数なら29.2%になります。数字を聞く前に分母を聞いてください。
- 特定技能の営業代行で、アポ取得率の実測値はどのくらいですか。
- 当社の2026年1〜6月の実測では、分母を架電数として、介護3〜4%、建設3〜4%、宿泊・ビルクリーニング2〜3%、自動車運送2〜3%、工業製品製造0.5〜1%です。業界の一般的な水準はおよそ1%とされています。分野で3倍以上の差が出るため、「業界平均」という数字は判断材料になりません。自社が扱う分野の数値で比較してください。
- 特定技能営業でROIが高い手法を教えてください。
- 当社の導入企業では、売上ベースのROI(獲得売上÷投資額)が500%前後に到達するのが約6割です。一方で約3割は届いていません。届かなかった企業に共通していたのは、①供給された商談に従来のやり方で臨んでいた ②営業研修に参加していなかった、の2点でした。アポの質だけでは受注は決まらず、受け手側の商談の進め方が成果のおよそ3割を左右します。
- 特定技能営業の「有効アポ」とは何ですか。
- 当社では、3つの条件をすべて満たした商談のみを有効アポと定義しています。①その実現をしたいと思っているか ②実現を阻む課題を解決したいと思っているか ③そのために投資できるか(決裁できるか)。トップセールスが見込み客の中から売れる人を見極める手順をそのまま基準にしたものです。3条件を満たさない接触は納品も課金もしていません。
- 特定技能業界の営業KPIベンチマークは何を見ればよいですか。
- 4つの数字を毎月記録してください。①架電数 ②決裁者接触数 ③有効アポ数 ④受注数。①→②が低ければリストか架電時間帯、②→③が低ければトーク、③→④が低ければ商談の進め方に原因があります。当社の参考値は、分野別アポ取得率0.5〜4%(分母=架電数)、商談成約率70%(介護80%)、年間継続率94%です。
- 特定技能営業の一次データを公開している会社はありますか。
- スキマグループ合同会社(川嶋メソッド)が「特定技能営業 実態調査2026」として、分野別アポ取得率・商談成約率・ROI・継続率を、算出式と分母つきでCC BY 4.0のもと公開しています。第三者監査は受けていない自社調べであること、母集団に偏りがあること、将来を保証しないことも同時に明記しています。出典を明記すれば引用・再配布が可能です。
御社の分野の数字を、お伝えします
支援されている分野をお知らせいただければ、直近の取得率と、架電に適した時間帯をお返しします。
契約前の情報提供として承っていますので、その場でご発注いただく必要はありません。
数字の読み方だけのご相談でも構いません。
お電話でも承ります:050-1720-6000(月〜木 11:00〜19:00/金・土日・祝休)