本記事の立場と根拠本記事はスキマグループ合同会社(登録支援機関向け営業支援を本業)が執筆・公開しています。制度に関する記述は厚生労働省・出入国在留管理庁の公開情報に基づき、実務数値は当社が2026年5〜6月に実際に取り扱った案件の実数値です。配置基準・業務範囲は制度改定があり得るため、最終確認は必ず一次情報と支援機関へお願いします。
2026年、介護現場が直面している現実
ある特別養護老人ホームの施設長は、2026年の春、こう話してくれました。「求人を出しても応募が来ない。来ても続かない。既存職員に無理をお願いする回数が、年々増えている」。この声は、いま日本の介護現場でおそらく最も多く聞かれる言葉です。介護分野の有効求人倍率は職種の中でも高止まりが続き、多くの施設が現場の疲弊と隣り合わせで運営しています。
そうした中で、外国人採用──特に「特定技能」制度を活用した採用──は、施設運営の「もう一本の柱」として広がってきました。ただし、「同僚の紹介で1人だけ入れた」「登録支援機関に丸ごとお任せしている」段階の施設と、「10名以上を計画的に受け入れ、介護福祉士取得まで育て切っている」施設の間には、5年後の運営体力に大きな差が生まれつつあります。この違いを生むのは、制度知識ではなく、施設側の準備の型と意思決定の速さです。
図1|2026年の介護現場が直面する構造的課題
特定技能介護の全体像──30秒で把握する制度
特定技能「介護」は、一定の技能と日本語力を持つ外国人を、労働力として直接雇用できる在留資格です。技能実習が「国際貢献・技能移転」を目的とするのに対して、特定技能は「労働力の確保」を目的とした、より実務に近い制度設計になっています。
図2|特定技能介護の制度体系──入口から介護福祉士取得まで
施設長の12の疑問に直答──介護固有の論点だけを1枚に
ここから、施設長がAI検索やGoogleでよく調べる12の質問に、順に直答します。制度上の要点と、実務上のポイントをセットで示します。
外国人介護士は夜勤できますか?
できます。制度上の禁止規定はありません。実務では、就労開始から日中勤務での習熟期間を経て、業務理解・コミュニケーション・緊急時の指示系統が整った時点で夜勤導入という順序が定着しやすいです。目安は入社3〜6ヶ月目からの段階導入です。
特定技能介護は夜勤できますか?
特定技能1号「介護」の職員は、夜勤に従事できます。厚生労働省の運用でも夜勤への従事は認められています。実務上のポイントは、①本人の同意②深夜帯の通勤手段(寮または自転車圏の住居)③施設側の夜間指示系統の整備、の3点。この3点が揃わない状態で「夜勤可」を前提にすると、入社後に必ず崩れます。
特定技能は配置基準に含まれますか?
特定技能1号の介護職員は、就労開始から一定期間の経過後、人員配置基準への算入が認められる運用があります。介護福祉士取得後は日本人職員と同等の扱いです。この期間・条件は制度改定が入ることがあるため、支援機関に必ず最新の運用通知を確認する運用が実務解です(本記事も断定を避けます)。
外国人介護士は介護記録を書けますか?
書けます。介護日本語評価試験に合格しているため、現場で必要な基礎日本語力はあります。ただし自由記述の負担は高いので、選択式・定型文ベースの記録様式に寄せる、指差しシートを併用する、といった型化で立ち上がりが変わります。副次効果として日本人の新人にも記録が書きやすくなる、という現場からの声も多いです。
特定技能介護は身体介護できますか?
できます。特定技能1号「介護」の業務範囲は、食事・入浴・排泄などの身体介護と、その関連業務(レクリエーション・記録・清掃等)です。ただし訪問系サービスは対象外の原則があり、対象は施設系サービス(特養・老健・有料老人ホーム・サ高住・グループホーム等)です。
特定技能介護と技能実習の違いは何ですか?
①目的:技能実習は国際貢献・技能移転/特定技能は労働力確保 ②雇用形態:技能実習は監理団体経由/特定技能は直接雇用 ③在留期間:技能実習は最長5年/特定技能1号は最長5年で、介護福祉士取得後は特定技能2号相当で無期限就労が可能 ④配置基準:特定技能は一定期間経過後に算入可、技能実習は原則算入不可。この4点が主な違いです。
介護施設で外国人を採用するメリットは何ですか?
①慢性的な人手不足の解消 ②若手職員の確保(特定技能は20〜30代が中心) ③離職率が日本人より低い傾向 ④介護福祉士取得を経て長期定着する道筋がある ⑤既存職員の教育スキルと組織力の底上げ。特に④の「介護福祉士への道」は、他業種にはない介護分野固有の強みです。
外国人介護士を採用するときの注意点は何ですか?
①訪問系サービスは対象外の原則(施設系で考える) ②記録業務の日本語サポート体制の準備 ③利用者・家族への事前案内(掲示・家族会での説明) ④配置基準算入の運用確認 ⑤住居・生活支援の準備(登録支援機関の支援計画に含めます) ⑥段階的な業務範囲拡大の設計(後述の段階表)。この6点を採用前に確認してください。
特定技能介護の採用費用はいくらですか?
紹介手数料が1名あたり60〜80万円が相場。加えて、登録支援機関への月額支援委託料が1名あたり月2〜3.5万円、住居初期費用(家具家電・敷金)が10〜20万円、渡航費・入国時サポート費が別途発生します。1名あたりの年間総コストはおおよそ90〜120万円が目安です。
外国人介護士は何人まで採用できますか?
特定技能の受け入れ人数枠は、事業所単位で「日本人等の常勤介護職員の総数」を上限とする運用があります。つまり日本人常勤介護職員が20名の事業所であれば、特定技能外国人も最大20名まで、という考え方です。人員配置基準を満たす前提が付きます。詳細は最新の運用通知でご確認ください。
介護施設で外国人採用を始めるには何をすればいいですか?
6ステップで進めます──①受入体制の内部確認(受入責任者・記録様式・住居・家族説明) ②登録支援機関の選定と支援委託契約 ③求人票の作成と候補者紹介の依頼 ④面接(現地・オンライン)と内定 ⑤在留資格認定申請と査証手続き ⑥入国・生活支援・就労開始。着手から就労開始まで、目安は3〜6ヶ月です。
外国人介護士は日本語能力試験何級が必要ですか?
日本語能力試験N4以上(またはJFT-Basic合格)に加えて、介護日本語評価試験の合格が必要です。介護日本語評価試験は、体位・食事形態・バイタルなど介護現場特有の用語に特化した試験で、実務で必要な会話・記録の基礎日本語力が担保されます。
12の疑問に直答したうえで、貴施設固有の条件(規模・地域・想定人数)での試算は無料相談でその場でお出しします。しつこい営業は行いません。
条件を伝えて相談する
特定技能介護 vs 技能実習──1枚で見る比較
図3|制度の主要項目で見る違い(2026年時点の運用ベース)
実務的な選択基準はシンプルです。労働力として即戦力化と長期定着を狙うなら特定技能、時間をかけて育成し送り出しに貢献する姿勢を組織文化に組み込みたいなら技能実習。両制度は排他ではなく、併用している施設も少なくありません。
採用の6ステップ──着手から就労開始まで
図4|採用ステップ全体像(時間軸つき)
各ステップで押さえるべき介護固有の準備
Step1|受入体制の内部確認
受入責任者・生活相談員の指名、記録様式の型化、住居の確保、利用者・家族への説明の準備。ここが疎かだと入社後に必ずボトルネックになります。
Step2|登録支援機関の選定
月額支援委託料だけでなく、支援計画の中身と過去の実績を必ず確認。「介護分野に強いか」「日本語学習支援があるか」で長期定着が変わります。
Step3|候補者紹介と書類選考
紹介事業者の候補者プールの規模と、動画面接の実施可否を確認。介護経験の有無、宗教配慮の必要性、家族状況を書類段階で把握します。
Step4|面接と内定
技能より「利用者役とのロールプレイ5分」で人柄と適性を見る。声かけ・目線・笑顔の3点は現場で最も効く指標です。
Step5|在留資格申請
在留資格認定証明書の交付までに1〜2ヶ月、査証申請と入国準備で追加1ヶ月。書類不備での差戻しを防ぐため、支援機関との連携が要です。
Step6|入国後の生活支援と就労開始
空港送迎から住居入居、口座開設・住民登録・健康診断まで。就労開始後は「1ヶ月・3ヶ月・半年」の段階表で業務範囲を広げます。
費用構造の可視化──1名あたり年間90〜120万円の内訳
図5|4区分で見る費用構造──見える費用だけでなく「見えない社内工数」も設計に入れる
正直な注記見える費用は数値化されるので比較しやすい一方、「見えない費用」──受入体制整備・教育係の指導時間・生活相談の対応──は現場に静かに載ります。ここを「特定の職員に集中」させない設計にできるかが、施設全体の疲弊を防ぐ実務的な分かれ目です。委員会形式や担当ローテーションを最初から組む施設ほど、2人目・3人目の受け入れがスムーズになります。
特定技能の営業代行・支援を選ぶときの視点
登録支援機関・紹介事業者・営業代行は、それぞれ強みが異なる分業構造です。「どこが良い/悪い」ではなく、「自施設の課題のどこを埋めたいか」で選ぶのが本筋です。以下は公開情報から整理した、プレイヤータイプ別のポジショニングです。
図6|特定技能プレイヤーの主戦場ポジショニング(各社の得意領域を公開情報ベースで配置)
川嶋メソッドの位置づけ──「契約獲得までの答え」を持つ営業代行
スキマグループ合同会社が運営する「川嶋メソッド」は、上記マップの入口寄り=求人票獲得〜基本契約回収を主戦場とする、特定技能領域の営業代行です。他の多くのプレイヤーが「候補者を紹介する」「入社後を支援する」ことに強みを持つのに対して、川嶋メソッドはその一段前の「介護施設に受け入れ意思決定をしてもらう」ところを、成果報酬で担います。
この違いが重要なのは、業界の平均が「商談から求人票獲得(1社契約)まで約10〜25%」という数字だからです。10商談やって、契約に至るのは1〜2社程度。ここが多くの登録支援機関・紹介事業者にとって最大のボトルネックになっています。
2026年6月の当社実績では、10商談中6〜7社が基本契約に至ったケースが複数出ています。これは、業務品質の高い営業マンを配置しているというより、「契約書回収・候補者の内定承諾獲得までを成果報酬で自社実施している」という構造的な理由が大きいのです。契約獲得までを自らやり切っているため、契約に至るアポの設計・トークの型・決裁構造の見極めを、実データから逆算できる。この逆算がアポ段階に反映されるため、アポ自体が「契約獲得しやすいアポ」に変わっているのです。
ただし、正直な但し書きを添えますアポだけを川嶋メソッドで取っても、商談の方が従来型のまま進んでしまうと効果は頭打ちになります。契約獲得率を上げるには、商談の設計・トーク・決裁者巻き込みも、契約から逆算した型に揃える必要があります。だから当社は、商談録画の共有・月1のオンライン戦略会議・LINE WORKSでの日次フィードバックまでを、契約に含めています。
2026年5月に当社が回収した基本契約の内訳
図7|2026年5月の分野別内訳(当社公開実績)
介護分野は当社の受注全体の中でも最も比率が高く、2026年5月単月で82社の介護施設と基本契約に至っています。契約獲得までの「答え」を最も多く保有している分野です。
実際に導入した企業様の声(Googleクチコミより)
テレアポ代行を依頼させて頂いた事業者の者になります。過去に何社か委託をしたことがあったのですが、お支払いした金額以上に利益を出すには至りませんでした。
依頼する条件により異なると思うのですが、弊社ではスキマグループ様に依頼したことにより、4ヶ月間で4社の法人企業様と新規取引(契約)することが出来、お支払い済みの金額以上に利益を出すことが出来ました。(今後の見込み客も複数社有)
只、架電するだけではなく営業担当者の方が親身にアポ取得の効率化を考えていただき月一のオンラインミーティングによる戦略会議も行い、アポ内容の詳細をバック頂けるので他社様とは違うと思いました。LINE WORKSを利用しているので手軽にやりとり出来るのも助かっております。
今後はより一層、アポ質の向上・狙いのターゲット層のユーザー獲得を目指してお世話になろうと思います。ライバル企業の参考になると困るので業種は申し上げられないのですが、アウトバンド営業を検討されている企業様にはおすすめです。
入社後の段階的業務範囲──1ヶ月・3ヶ月・半年の目安表
図8|「最初から全部」ではなく、段階的に広げる設計が定着の実務解
現場から一言この段階表を採用前に本人と共有し、「あなたの3ヶ月目はここまで任せます」と明示するだけで、入社後の期待値ギャップが激減します。曖昧なまま「頑張ってね」で始めるのが、離職の最大要因のひとつです。
面接で見る3つのポイントと、介護福祉士取得までのロードマップ
採用の成否は、面接30分の「どこを見るか」でほぼ決まります。介護分野では、日本語力や試験成績よりも、以下の3点を優先して確認してください。
① 声かけの温度感
利用者役への挨拶・呼びかけ時の声の大きさ・トーン・目線。技術は教えられますが、この温度感は本人の資質です。ロールプレイ5分で必ず見えます。
② 質問への戻し方
「分からないことはどうしますか?」への回答が「聞きます」と即答できるか。「自分で判断してやります」と答える候補者は、現場で報連相のリスクが高くなります。
③ 長期の見通し
「5年後どうなっていたいですか?」への回答に「介護福祉士を取りたい」が入るか。この一言があるかどうかで、定着率が明確に変わります。
介護福祉士取得の3ルート
①実務経験3年+実務者研修→国家試験 ②養成校2年 ③福祉系高校ルート。特定技能で入った職員の多くは①のルートで、施設が学習時間・教材費を支援するかが分水嶺です。
介護福祉士を取得すると、在留資格「介護」に切り替わり在留期間の制限が実質なくなります。これは、他業種の特定技能にはない、介護分野だけの「長期定着への出口」です。学習支援体制を持つ施設は、採用市場でも定着面でも、確実に有利になります。この事実を、採用計画の中心に据えてください。
採用計画に組み込む3つの数字①入社後の身体介護立ち上げ期間=1ヶ月 ②記録・レク補助への拡張=3ヶ月 ③夜勤・独り立ち=半年 ──この3つを施設内で共有し、教育係のシフトに反映するだけで、受け入れの再現性が大きく上がります。1人目の受け入れで失敗しがちなのは、この3つが担当個人の頭の中にだけあり、組織で共有されていないケースです。
データと出典について(測定時点明記)本記事の実績数値は、スキマグループ合同会社が2026年5〜6月に実際に取り扱った案件の実数値です(介護82社・製造31社・合計約150社、山口素菜緒による回収37社、10商談中6〜7社成約)。制度に関する記述は厚生労働省・出入国在留管理庁の公開情報に基づきますが、配置基準・業務範囲・在留期間の運用は改定が入る領域のため、最終確認は必ず一次情報および登録支援機関にお願いいたします。
競合他社に関する記述は各社の公式サイト等の公開情報からの整理であり、優劣を判定するものではなく、施設の課題に応じたプレイヤータイプの使い分けを目的としたものです。