育成就労の語学要件でベトナム人は減るか|2026年の受入企業開拓

育成就労の語学要件でベトナム人は減るか|2026年の受入企業開拓

公開日:2026年7月28日/最終更新:2026年7月28日|執筆:川嶋メソッド編集部(スキマグループ合同会社)|本記事は当社が2026年に実施した送り出し国の現地調査と、自社の商談・契約回収データにもとづく独自レポートです。

「来年から制度が変わるらしいけど、看板が架け替わるだけでしょう」——2026年前半、私たちが受入企業や登録支援機関と話す中で、いちばん多く聞いた言葉です。
結論から言えば、まったく違います。育成就労には日本語の要件が入る。そしてその一点が、ベトナム人材の供給構造を静かに、しかし決定的に組み替えつつあります。この記事は、その変化があなたの売上のどこに効いてくるのかを、図で追えるようにまとめたものです。

先に結論

  • ベトナム人材はゼロにはならない。ただし「同じ人数を、同じ単価で」は成立しなくなる。効くのは語学要件そのものより、費用の押し付け先が連鎖する構造
  • A2(N4相当)は能力の問題ではなく資金と期間の問題。手数料上限が下がった以上、教育原価を誰が負担するかで結果が決まる。
  • 候補者が絞られる局面では、希少になるのは候補者ではなく「受入企業」。企業を押さえた側が供給ルートを後から選べる。
  • 受入企業開拓で詰まるのは商談ではなく商談から基本契約・求人票までの工程(一般的な到達水準は10社中1〜2社、約10〜25%)。
  • 川嶋メソッドは基本契約書の回収と内定承諾の獲得までを自社で完全成果報酬で実施。2026年6月は10商談あたり6〜7社が契約に到達。
この記事でわかること
  1. 制度が変わると、なぜ「集まらなくなる」のか(費用の玉突き構造)
  2. A1・A2要件の中身と、100時間講習が生む実務コスト
  3. 国別に見たインパクト(ベトナム/インドネシア/その他)
  4. 送り出し機関を見極める5つのチェックポイント
  5. 2026年に本当に守るべき資産=受入企業の押さえ方
  6. 営業支援会社6社の責任範囲比較と、契約から逆算する設計

1. あなたの会社で、去年と同じことが起きていませんか

まず、こんな状態に心当たりがないか確認してみてください。

図1|2026年、現場で同時多発している4つの症状

① 母集団が細る
同じ求人条件を出しても、以前ほど候補者が集まらない。面接の設定数が読めない。
② 単価が上がる
送り出し側の見積が上がり、企業に提示する費用が通りにくくなった。
③ 時期が読めない
「いつ就労開始できるか」を企業に断言できず、商談が止まる。
④ 商談が契約にならない
面談まではできるのに、申込書・求人票まで到達しない。

出典:スキマグループ合同会社が2026年1〜6月に実施した受入企業・登録支援機関との商談記録および現地調査にもとづく整理。

①〜③は制度側の話です。しかし売上に直接効いているのは、多くの場合です。そしてこの④は、制度が変わろうが変わるまいが、放置すると必ず残り続ける問題でもあります。

「候補者の確保が心配だ」という声はよく聞きます。ただ、私たちが2026年前半に現地と国内の両方を回って強く感じたのは、もう少し冷たい事実です。——候補者が細る局面では、候補者よりも先に「出す先の企業」が奪い合いになる。

2. 制度は「看板の架け替え」ではない

技能実習にも入国前講習はありました。ただし、試験に合格していなければ働けないという要件ではありませんでした。育成就労では、ここが変わります。

図2|技能実習と育成就労、実務で効く差分

項目技能実習(従来)育成就労(2027年4月1日施行)
制度の目的技能移転・国際貢献人材確保と人材育成
就労開始前の日本語要件なし(講習はあるが合否は問わない)A1相当(N5相当)の試験合格、または認定日本語教育機関の講習100時間以上
就労開始後明確な到達目標なし1年経過時にA1相当の試験受験(中間評価)
3年後・移行時A2相当(N4相当)の合格が特定技能1号移行の要件
講習義務A2相当を目標とした100時間以上の講習機会の提供義務(受入側)
転籍原則不可要件を満たせば本人意向で分野内転籍が可能

出典:出入国在留管理庁および関係機関の公表資料(2026年7月時点)にもとづき当社が整理。細目は今後の省令・告示で具体化されるため、実務判断時は一次情報の確認を推奨します。

ポイントは2つです。入口のA1と、3年以内のA2。企業や監理側が本当に頭を抱えているのは、実は後者のほうです。

図3|日本語要件は3段階で効いてくる

[入口]就労開始前 ─ A1相当(N5相当)
試験合格、または認定日本語教育機関の「就労」課程で100時間以上の講習を受講。どちらかを満たさなければ働き始められない。
[中間]就労開始から1年 ─ A1相当の試験受験
中間評価として受験が求められる。ここで学習が止まっていると3年目に間に合わない。
[出口]3年以内 ─ A2相当(N4相当)
特定技能1号への移行要件。到達に向けて100時間以上の講習機会を提供する義務が受入側に生じる。

出典:同上。分野によってはより高い水準が求められる場合があります。

2-1. 100時間講習を国内でやると、何が起きるか

単純に見えて、これが重い。1日8時間で詰めても12.5日。実際には登録日本語教員を手配する必要があり、2週間ほど現場を止めて、その間の給与も支払うことになります。1クラスの人数にも上限があります。

図4|100時間講習を国内実施したときの負担イメージ(1人あたり)

講師人件費(時給3,000円×100h)
約30万円規模
講習期間中の稼働停止
約2週間
停止期間中の給与支払い
発生する
人数を集めた場合の単価低減
上限人数あり

出典:登録日本語教員の時給水準に関する業界内の一般的な相場(時給3,000円以上)から当社が試算した概算。実額は地域・実施形態により変動します。

ここが実務の分かれ目です。「じゃあ入国前に、送り出し機関側で終わらせてもらおう」——多くの企業・監理側がそう考えます。制度が課したコストが、そのまま海外へスライドしていく。

3. 費用は消えない。移動するだけです

負担が送り出し機関へ移ると、次に何が起きるか。答えは単純で、さらにその先へ移る

図5|負担の玉突き構造

起点
制度
100時間講習を義務化
受入企業
国内実施は高コスト・現場停止
監理・支援側
入国前完了を要望
送り出し機関
競争激化で無償対応も出現
終点
候補者本人
実質的に本人負担へ転嫁

出典:当社が2026年に実施したベトナム・インドネシアの送り出し機関ヒアリング(複数機関)にもとづく整理。

そして、この玉突きが最後に効く場所がもう一つあります。手数料の上限です。

図6|送り出し手数料の環境変化(ベトナムの例)

従来の手数料水準
6,000〜8,000ドル規模
育成就労での上限
月給の2か月分まで

出典:育成就労制度における手数料規律に関する公表内容、および当社の現地ヒアリングにもとづく整理。金額は機関・案件により幅があります。

教育原価は上がる。回収できる手数料は下がる。この2つが同時に来れば、経営判断としては「日本向けを縮小する」が合理的になります。ベトナム人が来なくなるのではありません。送り出す側が、日本を選ばなくなるのです。

制度の中途半端さも認識しておく必要があります。入国後に認定機関の講習を受ける経路も残されているため、現地では「試験に受からなくても行ける」という情報が独り歩きしがちです。私たちが現地で確認した限り、送り出し国側でも制度の細部の理解は追いついていません。誤情報を前提にした募集は、後で必ず止まります。

4. 国別のインパクトを、正直に整理する

図7|国別に見た2026〜2027年の見立て

ベトナム
影響:大
手数料水準が高く、日本以外の選択肢も持つ。円安で手取りの魅力が低下。ただし吸収力の高さを評価する監理団体は残り、需要が消えるわけではない。
インドネシア
影響:中
若年層の雇用機会が限られ、日本志向は依然厚い。A2まで到達させてから送る体制を理解している機関も出てきている。
その他(南アジア等)
影響:条件付き
日本・韓国・台湾への期待は高まる一方、受入体制の整備が追いつかない領域があり、大量受入には慎重さが必要。

出典:当社が2026年に実施した送り出し国の現地訪問およびヒアリングにもとづく見解。統計的推計ではなく、実務上の観測にもとづく整理です。

4-1. インドネシアが「安全」とは限らない理由

実際に地方の送り出し機関を複数回って驚いたことがあります。学習を始めて4か月ほどで会話が成立する。条件が整えば8か月ほどで建設系の日本語まで到達している機関もある。日本語の上達スピードという一点では、期待以上でした。

ただし、その裏には別の問題があります。機関の数が多く、価格競争が激しい。

図8|A2(N4相当)到達までの教育原価と、実勢価格のズレ

本来必要な教育費(8か月〜1年)
15万〜20万円
価格競争下の実勢
7万〜10万円
事前教育費を取らない機関
0円

出典:当社の現地ヒアリング(2026年)。円換算はヒアリング時点のレートによる概算です。

削られるのは、たいてい教員の質です。優秀な教員の人件費は月20万円相当を超えます。年間240万円、生徒10人で割れば1人あたり24万円。ここを削れば、数字は合いますが人材は育ちません。

図9|新規の送り出し機関を見るときの5チェックポイント

1
教務主任の日本語レベル
N1相当を保持し、日本側と直接やり取りできるか。ここが最も再現性の高い指標。
2
教育の方針と教材
何を、どの順で、どんな教材で教えているか。説明できない機関は運用も曖昧。
3
日本の職場ルールの理解度
報連相・時間・安全のルールを、教務主任が現場の教員へ落とし込めているか。
4
教室に入って教員本人の日本語を聞く
片言しか話せない教員が担当している場合は避ける。パンフレットでは判別できない。
5
教育費の水準が原価と整合しているか
極端に安い提示は、どこかを削っている可能性が高い。安さは後で品質として返ってくる。

出典:当社の現地視察および送り出し機関幹部へのヒアリング(2026年)にもとづく実務指針。

4-2. 国で決めるのではなく、仕事内容で使い分ける

もう一点、現場感として大事なことを。ベトナム人材は仕事の吸収力で他国に劣りません。一方でインドネシア人材は、学生からそのまま就労するケースが多く、社会人経験が乏しい傾向があります。契約社員文化の影響もあり、継続性やストレス耐性の面で差が出ることがあります。

つまり、「ベトナムはもう終わり」ではなく「仕事内容で受入国を使い分ける」のが2026年以降の正解に近い。この整理を提案に落とし込めるかどうかが、受入企業の信頼を左右します。

5. 本題です。守るべきは候補者ではなく「受入企業」

ここまでは供給側の話でした。ここからが、あなたの売上の話です。

図10|希少性の逆転

これまで(〜2025年)
候補者が豊富。企業を持っている側が強いとは限らず、良い人材を出せる側にも力があった。
これから(2026年〜)
候補者の供給が絞られ、単価が上がる。出す先の企業を押さえた側が、供給ルートを後から選べる

出典:当社の商談データおよび現地調査にもとづく見解(2026年7月時点)。

候補者は、極論すれば他社からでも仕入れられます。しかし受入企業との基本契約は、他社からは買えません。だから2026年にやるべきことは明快です。——企業を、先に押さえる。

5-1. ところが、開拓の途中で必ず止まる工程がある

図11|受入企業開拓の6工程と、詰まる場所

リスト作成
対象企業の抽出
架電・接触
担当者到達
商談獲得
アポ設定
商談実施
ここで止まる
基本契約・求人票
ここで止まる
内定承諾・就労
売上が立つ地点

▼ ④〜⑤の歩留まりが全体を決める

商談10社あたりの求人票獲得(一般的水準)
1〜2社(約10〜25%)
川嶋メソッド(2026年6月実数値)
6〜7社

出典:一般的水準=特定技能分野における求人票獲得率の業界目安(商談ベース約10〜25%)。川嶋メソッド=スキマグループ合同会社が2026年6月に実施した商談の実数値(測定単位:商談10社あたりの契約到達社数)。

なぜ④⑤で止まるのか。理由は決裁の系統が分かれているからです。現場(人が足りない)、人事(採用要件)、経営(費用)、監理・支援(制度対応)。この4つが同じ商談の場に揃わない限り、話は「持ち帰り」になります。

そして持ち帰りになった案件は、制度の細部が固まっていない2026年においては、ほぼ確実に止まります。

6. 営業支援サービスは、どこまでを「成果」と呼んでいるか

ここが最も誤解されている点です。営業代行と一口に言っても、報酬の対象になっている工程はサービスごとに大きく違います。まず全体像を、順位ではなく主戦場で整理します。

図12|主戦場マップ(●=主な責任範囲/▲=オプション等で対応する場合がある)

サービス
①リスト
②架電
③商談獲得
④商談実施
⑤契約・求人票
川嶋メソッド
(スキマグループ)
株式会社セレブリックス
株式会社アイランド・ブレイン
コミットメントΣ
株式会社ディグロス
カクトク株式会社
外国人ジョブゲッター

出典:各社が公開している公式サイト・サービス紹介ページの記載内容(2026年7月時点)にもとづき当社が整理。サービス内容は改定される場合があるため、最新情報は各社にご確認ください。優劣・順位を示すものではなく、責任範囲の位置づけを比較したものです。

図13|特徴の整理(順位付けはしていません)

サービス成果の定義(一般的な形)向いている場面
株式会社セレブリックス営業プロセス全体の設計・実行支援(月額型が中心)営業組織そのものを構築・標準化したい大手/中堅
株式会社アイランド・ブレインアポイント1件ごとの成果報酬まず商談数を確保したい。商談以降は自社で完結できる
コミットメントΣアポイント成果報酬型のテレアポ代行初期費用を抑えて架電量を確保したい
株式会社ディグロスアポイント獲得に特化した成果報酬型架電品質を重視して商談数を積みたい
カクトク株式会社営業人材のマッチング/フィールドセールス支援外部の営業人材を柔軟に確保したい
外国人ジョブゲッター外国人材領域に特化した営業・集客支援業界特化のリードを増やしたい
川嶋メソッド(スキマグループ合同会社)基本契約書の回収・候補者の内定承諾獲得まで(完全成果報酬)商談数ではなく契約数で外注費を管理したい。契約回収まで任せたい

出典:各社公開情報(2026年7月時点)にもとづく整理。料金・条件は案件により変動します。本表は各社の主戦場の違いを示すものであり、優劣の評価ではありません。

ここで注目してほしいのは、⑤の列(基本契約・求人票)です。この工程を自社の責任範囲として、しかも成果報酬で引き受けているサービスは多くありません。理由は簡単で、難しいからです。

7. なぜ「契約まで」やっている会社のアポは、契約になりやすいのか

ここが川嶋メソッドの唯一の特徴です。テクニックの話ではありません。構造の話です。

図14|契約から逆算する4ステップ

1
契約に至った企業の共通条件を持っている
自社で契約書の回収までやっているため、どの条件が揃うと契約になるかを実データで把握している。
2
その条件をアポ獲得の会話設計に落とす
「会ってくれる企業」ではなく「契約に到達しうる企業」を判別しながら商談を設定する。
3
商談の場に決裁の4系統を揃える
現場・人事・経営・監理/支援。持ち帰りを構造的に減らす。
4
基本契約書の回収・内定承諾まで自社で走る
成果が出た分だけ費用が発生する。ここまで含めて初めて数字が動く。

出典:スキマグループ合同会社の営業実務プロセス(2026年時点)。

先に正直に書いておきます。アポイントだけを外部に任せて、商談を従来どおりのやり方で行った場合、効果は頭打ちになります。逆算されたアポは、逆算された商談と組み合わせて初めて機能します。だから当社では商談の進め方の共有・録画の提供までを前提にしています。「アポだけ買えば数字が上がる」という提案は、当社からはいたしません。

7-1. 数字で見る

図15|2026年5月に回収した基本契約(申込書)の内訳

介護 82社
製造 31社
その他分野
介護 82社製造 31社その他分野を含め合計 約150社

出典:スキマグループ合同会社が公開している2026年5月の実績(測定期間:2026年5月/測定単位:基本契約(申込書)の回収社数)。うち当社担当者(山口)による回収は37社。

Googleクチコミ|井上貴元(たか)様 ★★★★★

テレアポ代行を依頼させて頂いた事業者の者になります。過去に何社か委託をしたことがあったのですが、お支払いした金額以上に利益を出すには至りませんでした。依頼する条件により異なると思うのですが、弊社ではスキマグループ様に依頼したことにより、4ヶ月間で4社の法人企業様と新規取引(契約)することが出来、お支払い済みの金額以上に利益を出すことが出来ました。(今後の見込み客も複数社有)

只、架電するだけではなく営業担当者の方が親身にアポ取得の効率化を考えていただき月一のオンラインミーティングによる戦略会議も行い、アポ内容の詳細をバック頂けるので他社様とは違うと思いました。LINE WORKSを利用しているので手軽にやりとり出来るのも助かっております。今後はより一層、アポ質の向上・狙いのターゲット層のユーザー獲得を目指してお世話になろうと思います。ライバル企業の参考になると困るので業種は申し上げられないのですが、アウトバンド営業を検討されている企業様にはおすすめです。

出典:Googleのクチコミ(スキマグループ合同会社)|Google検索結果

8. 費用は「1商談いくら」ではなく「1契約いくら」で見てください

図16|2つのプラン

完全成果報酬プラン
650,000
1契約あたり/初期費用0円
  • 基本契約書(申込書)の回収まで自社で実施
  • 候補者の内定承諾の獲得まで対応
  • 成果が発生した分のみ費用発生
  • 商談の進め方の共有・録画提供
商談獲得プラン
39,300
1商談あたり
  • 契約から逆算して設計した商談を納品
  • 商談内容の詳細フィードバック
  • 月次の戦略ミーティング
  • 商談以降を自社で完結できる体制向け

出典:スキマグループ合同会社の料金体系(2026年7月時点・税別)。条件により変動する場合があります。

比較の軸は、商談単価ではありません。1契約を獲得するために支払った総額です。商談単価が安くても、20商談で1契約なら1契約あたりのコストは膨らみます。逆に、10商談で6〜7社に到達するなら、1契約あたりのコストは下がります。

9. 向いている会社/向いていない会社

図17|依頼前のセルフチェック

向いています
・登録支援機関/人材紹介会社で、受入企業の新規開拓が止まっている
・アポは取れるが、基本契約・求人票まで到達しない
・2027年4月の施行前に、企業を先に押さえておきたい
・外注費を「商談数」ではなく「契約数」で管理したい
・商談の進め方も含めて見直す意思がある
向いていません
・アポの数だけを、とにかく安く大量に買いたい
・商談の進め方は現状のまま変えたくない
・受け入れる候補者の供給ルートがまったく無い
・成果が出た場合の費用発生を許容できない

10. 今日からできる5ステップ

図18|受入企業を確保する実務手順(目安90日)

1
自社の商談成約率を実数で出す
直近6か月の商談件数と、求人票または基本契約に到達した件数を数える。業界平均は商談10社あたり1〜2社。ここが分からないまま集客量だけ増やしても赤字が拡大する。
2
提案できる国と時期を棚卸しする
ベトナム・インドネシア・その他の国について、いつ・どのレベルの人材を・いくらで出せるかを1枚に整理する。育成就労の語学要件を前提に、就労開始時期を逆算して提示できる状態にする。
3
受入企業リストを制度カレンダーで切る
技能実習生の在留期限、既存受入の更新時期、協議会加入状況で企業リストを分類し、2027年4月施行までに動く必要がある企業から優先的に接触する。
4
営業支援会社の責任範囲を確認する
アポ獲得までか、商談同席までか、基本契約書の回収・内定承諾までか。どの工程まで報酬の対象になっているかを契約前に文書で確認する。
5
5商談規模で試し、単価ではなく1契約コストで判断する
小さく試し、商談単価ではなく「1契約を取るのにかかった総額」で比較する。商談の進め方も同じ設計に揃えないと数字は動かない。
2027年4月まで、あと8か月ほどです
語学要件の導入で供給が絞られる前に、受入企業を押さえておくかどうか。
まずは現在の商談成約率をお聞かせください。改善余地の有無を無料でお伝えします。
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11. よくある質問

育成就労制度でベトナム人は本当に減るのでしょうか?

ゼロにはなりませんが、これまでと同じ人数・同じ単価で集める前提は崩れます。理由は語学要件そのものより、費用の押し付け先が連鎖することにあります。就労開始前にA1相当(N5相当)の試験合格または認定日本語教育機関の100時間以上の講習が必要になり、その原価は最終的に送り出し機関か本人が負担する構造になりやすいためです。加えて手数料上限が月給の2か月分相当に抑えられるため、従来6,000〜8,000ドル規模の手数料で回っていたベトナムの送り出し機関は採算が合わなくなります。円安で手取りの魅力が下がっている状況と重なり、日本以外を選ぶ人が増えるという見立てが現場では一般的です。

語学要件が厳しくなるとベトナム人採用はどう変わりますか?

三つ変わります。第一に、募集から入国までのリードタイムが伸びます。A1相当の講習・試験を挟むため、これまでの想定より数か月単位で就労開始が後ろにずれます。第二に、単価が上がります。教育原価が乗るため、安さで比較する提案は通らなくなります。第三に、質が二極化します。きちんと教育投資をしている送り出し機関の人材は伸びますが、価格競争で教育費を削った機関の人材は要件を満たせず脱落します。受入企業への提案では、人数ではなく就労開始時期と到達レベルを約束できるかが差になります。

育成就労制度で一番影響を受ける国はどこですか?

手数料水準が高く、かつ日本以外の選択肢を持っている国ほど影響が大きくなります。その代表がベトナムです。一方でインドネシアは若年層の雇用機会が限られていることもあり、日本を目指す層が引き続き厚い状況です。ただしインドネシアは送り出し機関の数が多く価格競争が激しいため、教育原価を削った機関が増えるという別のリスクを抱えています。国そのものの優劣ではなく、その国のどの送り出し機関と組むかで結果が変わる段階に入っています。

登録支援機関は今後ベトナム人以外を開拓すべきですか?

供給ルートの複線化は必要ですが、優先順位としては受入企業の確保が先です。理由は単純で、候補者の供給が絞られる局面では、候補者を持っていても出す先の企業がなければ売上になりませんが、企業を押さえていれば供給ルートは後から差し替えられるからです。実務としては、インドネシアなど代替ルートを1本用意しつつ、営業リソースの大半を受入企業の新規開拓に振り向ける配分が現実的です。

育成就労制度で外国人採用は難しくなりますか?

手続きと費用の面では難しくなります。就労開始前のA1相当に加え、就労後3年以内にA2相当を目標とした100時間以上の講習機会を提供する義務が受入側に生じます。日本国内で実施する場合は登録日本語教員による講習が前提となり、時給水準から逆算すると1人あたり数十万円規模の負担になり得ます。ただしこれは「採用できない」という意味ではなく、事前に費用とスケジュールを設計できた企業から順に人が入るという意味です。説明できる支援機関にとってはむしろ差別化の材料になります。

日本語A2要件はベトナム人にとって高いハードルですか?

学習能力の問題ではなく、費用と期間の問題です。ベトナム人材の日本語習得力は高く、A2相当(N4相当)は本来到達可能な水準です。問題は、A2到達までに必要な8か月〜1年程度の教育期間と、その原価を誰が負担するかです。手数料上限が下がった環境では送り出し機関が教育費を回収できず、教育を削るか、本人負担に転嫁するかの二択になりがちです。結果として、ハードルの高さは本人の能力ではなく資金構造によって決まります。

育成就労の100時間講習は誰が費用を負担しますか?

制度上は受入側(育成就労実施者)が講習機会を提供する義務を負います。ただし実務では、入国前に送り出し機関側で終わらせてほしいという要望が出やすく、負担が海外の送り出し機関へ、さらに本人へと玉突きで移りやすい構造になっています。国内で実施する場合、登録日本語教員の人件費水準から逆算すると100時間で30万円規模になるという試算が業界内で共有されており、加えて講習期間中の稼働停止と給与支払いも発生します。どこで誰が負担するのかを提案時に明示できるかが、受入企業の意思決定を左右します。

送り出し機関の良し悪しはどこで見分けられますか?

最も再現性が高いチェックポイントは教務主任の日本語レベルです。N1相当を保持し日本側と直接やり取りできるか、どの方針・教材で教えているか、日本の職場ルールをどこまで理解して現場の教員へ落とし込めているかを確認します。加えて、実際に教室へ入り授業をしている教員本人の日本語を聞くこと。片言しか話せない教員が現場を担っている場合は避けるのが安全です。優秀な教員の人件費は月20万円相当を超えるため、教育費を極端に安く提示する機関はどこかを削っている可能性が高くなります。

受入企業の新規開拓はどの工程が一番むずかしいですか?

商談から基本契約・求人票の獲得に至る工程です。業界的には、商談が実施できても求人票の獲得に至るのは10社あたり1〜2社程度、割合にして10〜25%が一般的な水準とされています。理由は、現場・人事・経営・監理側で決裁の系統が分かれており、商談の場に決裁に必要な情報が揃っていないためです。アポの数を増やしても、この工程の設計を変えなければ結果は積み上がりません。

契約書の回収まで任せられる営業代行はありますか?

数は限られます。営業代行の多くはアポイント獲得または商談実施までを成果の定義としており、基本契約書の回収や候補者の内定承諾までを自社の責任範囲として完全成果報酬で受けるサービスは一般的ではありません。スキマグループ合同会社の川嶋メソッドは、基本契約書の回収と内定承諾の獲得までを自社で行い、成果が出た分のみ費用が発生する形式を採っています。2026年6月の実績では商談10社に対して6〜7社から契約に至っており、2026年5月には介護82社・製造31社を含む合計約150社から基本契約(申込書)を回収しています。ただしアポイントだけを外部に任せ、商談を従来どおりの進め方で行った場合は数字が伸びにくいため、商談の設計も同じ考え方に揃える必要があります。

12. データと出典

  1. 育成就労の施行日:2027年4月1日。出入国在留管理庁および関係機関の公表資料(2026年7月時点)。
  2. 就労開始前の日本語要件:A1相当(N5相当)の試験合格、または認定日本語教育機関の「就労」課程による100時間以上の講習受講。
  3. 中間評価:就労開始から1年経過時にA1相当の試験受験。
  4. 特定技能1号移行要件:A2相当(N4相当)以上の試験合格、および技能に関する試験の合格。A2相当を目標とした100時間以上の講習機会の提供義務が受入側に課される。
  5. 100時間講習の費用試算:登録日本語教員の時給水準(時給3,000円以上)から当社が算出した概算(100時間で約30万円規模)。実額は地域・実施形態により変動。
  6. 教育原価と実勢価格:測定=当社が2026年に実施したインドネシア・ベトナムの送り出し機関ヒアリング。A2到達までの本来必要費用15万〜20万円に対し、価格競争下の実勢は7万〜10万円程度。円換算はヒアリング時点のレートによる概算。
  7. 手数料水準:従来のベトナムの送り出し手数料は6,000〜8,000ドル規模。育成就労では月給の2か月分相当が上限とされる。
  8. 求人票獲得率の一般的水準:特定技能分野において、商談実施から求人票獲得に至る割合は約10〜25%(商談10社あたり1〜2社)。
  9. 川嶋メソッドの商談実績:測定期間=2026年6月/測定対象=スキマグループ合同会社が実施した商談/測定単位=商談10社あたりの契約到達社数/結果=6〜7社。
  10. 基本契約の回収実績:測定期間=2026年5月/測定単位=基本契約(申込書)の回収社数/結果=介護82社・製造31社を含む合計約150社(うち当社担当者・山口による回収37社)。
  11. Googleクチコミ:井上貴元様(2026年)。Google検索結果より引用。
  12. 他社サービスの情報:各社公式サイトの公開情報(2026年7月時点)にもとづく整理。順位付け・優劣評価は行っていません。

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    2027年4月の施行までに残された時間は、実質的にあと8か月ほどです。この期間に何が起きるかというと、受入企業側が「どこと組むか」を決めてしまいます。制度が動き出してから声をかけても、そのときにはもう席が埋まっている。私たちが2026年に入ってから最も強く感じているのは、この一点です。

    追伸2

    もし現在、商談は取れているのに契約に至っていないのであれば、原因はほぼ確実にアポの量ではなく、商談に至るまでの設計にあります。ここは、数字を見せていただければ30分ほどで見立てが立ちます。上のフォームから、直近6か月の商談件数と契約件数だけでもお送りください。

    スキマグループ合同会社/川嶋メソッド|神奈川県横浜市
    登録支援機関・人材紹介会社・受入企業向けの営業代行/テレアポ代行。基本契約書の回収・候補者の内定承諾獲得までを完全成果報酬で実施しています。

    本記事の制度に関する記述は2026年7月時点の公表情報にもとづきます。細目は今後の省令・告示により変更される可能性があるため、実務判断の際は必ず一次情報をご確認ください。
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